
どちらにもメリットとデメリットがあり、データの種類や利用する目的に応じて選ぶことができる環境が整ってきています。
では、AWS(クラウドサービス)とオンプレミスは何が違うのでしょうか?
AWS(クラウド)とオンプレミスの特徴から、比較をしてみたいと思います。
AWS(クラウド)

AWSの特徴
AWSの大きな特徴としては、・使用した分だけ支払いをする従量制課金
・無料利用期間枠があるサービスがある。
・サービスが多い。(活用方法が多い。)
AWSでは、ほとんどのサービスが従量制課金となっています。最大のスケールに合わせて運用をしていくわけではなく、必要なときに必要な分を使用し、利用した分を支払うことができます。そのためコスト面でのメリットがあるとされています。
また、現在では、無料で利用ができる期間が設けられているサービスがあり、試しに利用してみて本導入をするかどうかの検討をすることができます。
そして、サービスの種類が豊富です。どれを選べば良いか迷うほどにありますが、その分状況に応じた利用の仕方ができます。
AWSのメリット
AWSを利用するメリットは、初期コストが安い
Webサービスを立ち上げる場合など、サーバーやネットワーク機器などのハードウェアを用意する必要が無くなります。そのため初期費用が削減できます。一方で、ランニングコストは変動になるので運用面での注意が必要となります。簡単に迅速に利用ができる
主要なサービスは、Amazonが提供しているマネジメントコンソールで管理をしていきます。操作性が高く日本語にも対応しているため利用がしやすくなっています。また、Linuxサーバーを10分でたちあげることができるなど簡単に利用ができます。
セキュリティ面が優れている
クラウドサービスを利用しようと考えている方の大半が気にしている「クラウド事業者による情報漏洩」。この点も含めてAmazonでは、第三者機関の認定をいくつも受けています。また、自社でもオンラインショップを運用していることから情報への配慮はしっかりしています。拡張性
サービスの多さから、一時的に必要になるサービスの利用なども考えることができます。フルマネージドサービスが多く、主要な部分に注力できる
いくつかのサービスは、AWS側に丸投げができるフルマネージドサービスなので煩雑になるバックアップなどの作業から解放されます。AWSのデメリット
サービスの種類が多く、どれが必要なのかなどの設計が必要となる
サービスの種類がとても多く、どれが状況に適しているサービスかわかりづらいです。コンピューティングの中でも14のサービスがあり、できる内容が違うことや運用の方法が違います。
ランニングコストの変動があるために予測が困難になることも
通常、オンプレミスの環境では固定費とされるところが、変動費に変わります。従量制のために、運用していく中で設定方法のチェックや予測をしていない集中アクセスなどでコストコントロールができなくなるケースもあります。メンテナンスがある
Amazonから出るメンテナンス情報に対して対応しなければいけません。ダウンタイムが発生するケースがあるので、その時の対処が必要になります。
オンプレミスとは?

オンプレミスのメリット
安全性
社内でシステムが完結することから機密性の高い情報など、社外に漏れてしまう危険性が少ないのが大きなメリットです。セキュリティ対策のカスタマイズも自由にできることも安全性につながっています。社内ネットワークで利用するため、閉じられていることもセキュリティ強化につながっています。カスタマイズ性
自社で設計から進めることができることから、実際の業務に有用な機能なども考えた上で構築することが可能です。また、運用しながら必要に応じた機能を足していくこともできます。自社システムとの連携ができます
既存のシステムとの連携を考えて、新たにシステムを構築することができます。
オンプレミスのデメリット
初期費用がかかる
サーバーなどのハードウェアを用意する必要があるため、初期費用がかかります。また、運用や維持の部分では、人件費や保守のための費用などもかかります。構築までに数ヶ月の期間が必要になるケースがある
設計からハードウェア購入、またはリース契約をして準備をし、システムを構築していくことを考えると、規模によっては数ヶ月以上かかるケースもあります。実際に稼働するまでには、余裕をもった計画が必要です。自社での障害対応が必要になる
天災や障害が怒った時には、自社で対応する必要があります。緊急時には早急な対応が必要となりますが、対応できる人材の確保なども同様に重要になります。AWSクラウドとオンプレミスどちらで運用をするか?
安全性を優先的に考えてみると、オンプレミスを選ぶ企業が多いようです。
機密性の高い情報や個人情報を扱う企業だと、その傾向が強いようです。クラウドサービス利用の懸念事項の一番に上がっている情報漏洩を意識した構築ができます。
また、カスタマイズ性を考えてオンプレミスを選んでいる企業も見られます。頻繁にカスタマイズが必要な業務の場合やデータのやり取りの滞りを避けるために自社で運用をしているというケースもあります。
一方で、AWSが持つ迅速にサーバーの構築やソフトウェアの開発や公開ができることをメリットとして捉えて利用している企業も年々増加しています。簡単にセットアップができてしまうことも大きなメリットとしてされています。
AWSの煩雑な作業を自動化することができるサービスを利用し、労力としてのコストも削減することができます。
そういった面から、現在は利用用途や目的に応じたハイブリットで利用をしている企業が見られます。大手企業は機密情報など重要な情報管理はオンプレミスで運用し、新しく提供するサービスなどにAWSを活用しています。
そのほかには、全てのシステムをAWSで構築している企業もあります。成長が著しい企業では、成長に合わせてスケールアップをしながら運用をしています。
自社の状況や利用する目的などを明確にすることで、より状況にあったシステムの構築ができます。AWSは契約期間などを設けていないことと無料利用期間があること、そしてサービスが増えていることから利用者が増加している傾向にあります。
まとめ
AWS(クラウド)とオンプレミス(自社運用)どちらにも特徴があり、違いがあります。現在では、利用目的に応じて選択をしている企業が増えている中で、どちらを選べば良いのか考えてしまうこともあります。
より良い形でシステムを構築するためには事前の設計を明確にしておくことが大切です。
コストの面で言えば、初期費用と保守、運用の部分でのランニングコスト。そして人員の確保なども検討する必要があります。
AWSを利用することで煩雑な作業から解放されることで、重要な部分に集中できるケースもあります。