サービスのカテゴリー(コンピューティング・ストレージなど)は21カテゴリーあります。そして、サービスの総数は100を超えます。コンピューティングだけでも13サービス提供されています。
とても多くのサービスがあるAWSですが、実際にはどんなサービスがあってどんなことができるのかわかりづらいのが難点ともいえます。
そこで、マネジメントコンソールにある「サービス一覧」を元にまとめています。
【コンピューティング】AWS サービス一覧
AWSで代表的なプラットフォームとなるコンピューティングの一覧です。
AWSで基本的なサービスと言われているEC2や一通りのサービスがパッケージ化されたサービスなどがあります。
Amazon EC2
Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) は、安全でサイズ変更可能なコンピューティング性能をクラウド内で提供するウェブサービスです。ウェブスケールのクラウドコンピューティングを開発者が簡単に利用できるよう設計されています。
引用:https://aws.amazon.com/jp/ec2/
必要な時に必要な分だけ、クラウド環境を調達することができるウェブサービス。
サーバへ一時的に負荷がかかる時には増強をし、通常時は元に戻す。そんな使い方ができるサービスです。料金も従量課金制のため、柔軟性が高いサービスです。
Amazon Lightsail
使いやすいクラウドプラットフォーム Lightsail は、アプリケーションやウェブサイトの構築に必要なすべてのものに加えて、コスト効率が良い月額プランを提供します。クラウドに慣れていないお客様でも、信頼している AWS インフラストラクチャを使用してすぐにクラウドにアクセスしようとしている場合も、対応できます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/lightsail/
VPS(仮想プライベートサーバ)のサービスです。一つのパッケージの中に、WebサイトやWebサービスを使うサーバとして必要な機能を持っているサービス。パッケージになっていることで、わかりやすくシンプルで運用がしやすいのが特徴です。
料金体系も、機能によってパッケージ化されており、EC2などの従量課金制に比べると、予算が読みやすく取り入れやすくなっています。
Amazon ECR
Amazon Elastic Container Registry (ECR) は、完全マネージド型の Docker コンテナレジストリです。このレジストリを使うと、開発者は Docker コンテナイメージを簡単に保存、管理、デプロイできます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/ecr/
ECRは、フルマネージド(保守・運用代行サービスも含んでいるサービス)のDockerコンテナレジストリです。Dockerは、Docker社が提供しているコンテナ型の仮想環境を作成や配布、そして実行するためのプラットフォームです。そのDockerコンテナのイメージを、保存して管理ができ、デプロイ(利用できる状態に)することができます。他のAWSサービスとの連携や可用性、運用保守が不要とDockerを利用している人には必須のサービスとなっています。
料金は、ストレージコストとデータ転送時の受発信の容量に応じて発生するような形態になっています。
Amazon ECS
Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) は、Docker コンテナをサポートする拡張性とパフォーマンスに優れたコンテナオーケストレーションサービスです。これにより、コンテナ化されたアプリケーションを AWS で簡単に実行およびスケールできます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/ecs/
正式名称がAmazon Elastic Container Serviceといい、クラスターでDockerコンテナの管理ができるサービスです。
タイプは、Fargate起動タイプ(サーバ・クラスターの管理不要でDockerコンテナを実行できる)とEC2 起動タイプ(EC2インスタンスのクラスターでコンテナを実行できる。クラスター管理は必要。)の2つです。
料金は、タイプによって違いFargate起動タイプはコンテナイメージのダウンロードから、タスクが終了するまでに使用されたvCPUとメモリリソースによって計算されます。
Amazon EKS
Amazon Elastic Container Service for Kubernetes (Amazon EKS) では、コンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、管理、スケールを Kubernetes を使って AWS で簡単に実行できます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/eks/
Kubernetes(クーベネティス)はLinaxコンテナを自動化するプラットフォームです。このKubernetesを利用して、コンテナ化されたアプリケーションをデプロイ・
管理などを簡単にすることができます。
標準的にKubernetes環境で実行されるものは、互換性があるのでAmazon EKSに移行もできます。
AWS Lambda
AWS Lambda を使用することで、サーバーのプロビジョニングや管理をすることなく、コードを実行できます。課金は実際に使用したコンピューティング時間に対してのみ発生し、コードが実行されていないときには料金も発生しません。
引用:https://aws.amazon.com/jp/lambda/
必要な時にのみコードを実行することができるコンピューティングシステムです。仕組みは、サーバーレス(サーバーサイドの環境がなくても実行ができる)なのでなにかイベントの時にのみコードを実行するなどの使い方ができます。
コスト面での、メリットは大きく開発コストの削減や従量課金制になるため運用面のコストカットも期待できるサービスです。
AWS Batch
数十万件のバッチコンピューティングジョブを AWS で簡単かつ効率的に実行できます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/batch/
バッチ処理(一括処理)を効率的に、実行することができるサービス。フルマーネジドサービスのため、運用管理が不要です。ジョブという単位で管理をし、依存関係を作ることができます。(Aのジョブが終わったら、Bのジョブなど。)
料金は、利用したES2などに対して発生するのでAWS Batchに対しては無料となっています。
AWS Elastic Beanstalk
Java、.NET、PHP、Node.js、Python、Ruby、Go および Docker を使用して開発されたウェブアプリケーションやサービスを、Apache、Nginx、Passenger、IIS など使い慣れたサーバーでデプロイおよびスケーリングするための、使いやすいサービスです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/elasticbeanstalk/
いろいろな言語を使用して開発されたウェブアプリケーションをデプロイ(利用できる状態)などをすることができるサービス。インフラの設定をすることで、環境を再現できるのが特徴です。単体のサービスではないので、EC2などの利用が必要です。
AWS Serverless Application Repository
サーバーレスアプリケーション用のマネージド型リポジトリです。チーム、組織、開発者個人が、再利用可能なアプリケーションを保存して共有できます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/serverless/serverlessrepo/
AWSクラウドでサーバーレスアプリケーションを探し、デプロイすることができるサービス。自分で公開することもできます。
【ストレージ】AWS サービス一覧
Amazon S3
業界をリードするスケーラビリティ、データ可用性、セキュリティ、およびパフォーマンスを提供するオブジェクトストレージサービスです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/s3/
正式名称は、Amazon Simple Storage Serviceです。データの大きさに関わらず、どこからでも、データの取得や保存ができます。S3の登場でオブジェクトストレージの認知が広がりました。耐久性に優れていることと、利用するストレージの変動に対応ができるのが大きなメリットとなっています。
料金体系は、利用した容量に応じた設定になっています。
Amazon EFS
AWS クラウドサービスおよびオンプレミスリソースで利用できる、シンプル、スケーラブル、伸縮自在なファイルストレージです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/efs/features/
Amazon Elastic File Systemは、ファイルの追加や削除に応じて容量が変化するストレージ。ファイルシステムの構築が簡単にできることや保守・運用の手間が省けるのがメリットです。
料金は使用した分の支払いになります。
Amazon FSx
Amazon FSx for Windows ファイルサーバーは、完全マネージド型のネイティブ Microsoft Windows ファイルシステムを提供しているので、ファイルストレージを必要とする Windows ベースのアプリケーションを AWS へ簡単に移行できます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/fsx/windows/
Windowsベースのアプリケーションの移行が出来ます。利用後は、フルマネージド(Windowsサーバーのソフトウェアの更新などを含む)になります。また、AWSのサービスとの連携も出来ます。
料金体系は、従量課金制です。データ転送・ストレージ容量・スループットキャパシティ・バックアップの4項目で、決定します。
Amazon S3 Glacier
データアーカイブ、および長期バックアップのための、セキュアで耐久性に優れた超低コストのクラウドストレージサービスです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/glacier/
大容量のデータ保存、バックアップに利用できるサービス。データの取得時間によって3つのオプションがあります。耐久性が強いのは、他のAWSのストレージサービスと同様で、最短で1分〜5分でデータ取得できるオプションが大きなメリットとなっています。
料金は、ストレージ容量とデータの取得時間によって変わります。
AWS Storage Gateway
オンプレミスアプリケーションによる AWS クラウドストレージのシームレスな使用を可能にするハイブリッドストレージサービスです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/storagegateway/
オンプレミス(自社運用)アプリケーションで、クラウド上のデータを使用することができます。オンプレミスの環境とAWSのストレージを接続することができるため、オンプレミスで生成したデータのワークフローをクラウドで処理するなどが可能になります。
料金は、利用している容量に応じての支払いになります。
AWS Backup
AWS Storage Gateway を使用して、オンプレミスだけでなくクラウド内で AWS のサービス全体のデータのバックアップの一元化と自動化を簡単に実行できる、完全マネージド型のバックアップサービスです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/backup/
AWSサービスのバックアップを一元管理、自動化が出来るサービスです。各サービスのバックアップタスクを自動化できるようになります。Amazon EFSなど5つのサービスが対象になっています。
料金は、バックアップストレージの容量によって変動します。
【データベース】AWS サービス一覧
Amazon RDS
クラウド上のリレーショナルデータベースのセットアップ、オペレーション、スケールが簡単になります。
引用:https://aws.amazon.com/jp/rds/
AWSの代表的なデータベースサービス。セットアップなどがされた状態で提供されるためデータベースの利用をするだけで、バックアップを含め運用をしてくれます。データベースのスケールアップやスケールダウンについても簡単にできます。
料金は、従量課金制で使用した分の支払いになります。
Amazon DynamoDB
規模に関係なく数ミリ秒台のパフォーマンスを実現する、key-value およびドキュメントデータベースです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/dynamodb/
SQLを使用せずに、データの管理ができます。単純なデータの管理に向いていることから、ログデータなどの管理に向いています。規模が大きくなっても対応でき、応答時間が早いことが特徴です。フルマネージドサービスなので、運用面を気にすることなく利用ができます。
料金体系は2種類で、オンデマンドキャパシティーモードの料金とプロビジョニング済みキャパシティーモードの料金があります。オンデマンドキャパシティモードは、容量を考えず利用した分が課金され、プロビジョニング済みキャパシティーモードは、あらかじめ予測され指定された分の支払いになります。
Amazon ElastiCache
完全マネージド型の Redis および Memcached をご利用いただけます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/elasticache/
HDやSSDなどのディスクではなくメモリ内に保存をするインメモリデータストアを構築することができます。ミリ単位での応答にも対応しているため、高速での処理が可能です。
こちらもフルマネージドサービスなので、運用面の煩雑な作業から解放されます。
料金は、従量課金制で利用分のみの支払いになります。
Amazon Neptune
高速かつ信頼性の高いフルマネージドグラフデータベースサービスです。このサービスでは、高度に接続されたデータセットと連携するアプリケーションを簡単に構築および実行できます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/neptune/
クラウド上で、グラフデータベースが利用できるサービス。オープングラフAPIに対応しています。フルマネージドサービスです。ソーシャルネットワーキングをはじめとする、データ間のリレーションシップに対してのクエリが円滑に実行できます。
オンデマンドインスタンスの料金、ストレージ料金、バックアップストレージ料金、I/O、データ転送送信(アウト)の合計になります。
Amazon Redshift
スケーラブルなデータウェアハウスで、お使いのデータウェアハウスとデータレイクすべてにわたる分析をシンプルで費用対効果高く行えます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/redshift/
AWSが提供するデータウェアハウスサービス(色々なデータ元からデータを集め、集積して分析できるように保管しておくシステム)です。応答時間の速さや管理が簡単であることなどが特徴です。
オンデマンド料金、Redshift Spectrum の料金、同時実行スケーリングの料金、リザーブドインスタンスの料金、バックアップストレージの料金の合計になります。
Amazon DocumentDB (MongoDB 互換)
高速でスケーラブルかつ高可用性のフルマネージド型ドキュメントデータベースサービスで、MongoDB のワークロードをサポートしています。
引用:https://aws.amazon.com/jp/documentdb/
MongoDBでの大規模環境では、複雑になり管理が難しくなることやスケーリングの速度など可用性の高いアプリケーションを構築することが困難になります。その点から解放してくれるサービスです。フルマネージドなので運用も軽減されます。
オンデマンドインスタンスの料金、データベースストレージおよび IO、バックアップストレージ、データ転送の項目で従量課金制になっております。
【移行と転送】AWS サービス一覧
AWS Migration Hub
AWS およびパートナーの複数のソリューション間におけるアプリケーション移行の進行状況を 1 つの場所で追跡できます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/migration-hub/
移行する際に、一括で進捗の確認ができるサービスです。移行状況の可視化が一括でできるため、合理的に進めることができるようになります。AWSのサービスを再ホスティングしているときには、現在のステータスから次のステップを判断する時間を短縮することに繋がります。
こちらも、利用したリソース分の料金がかかります。
AWS Application Discovery Service
データセンター移行計画には何千ものワークロードが存在し、多くの場合それらが相互に深く依存しあっています。サーバーの使用率データや依存関係のマッピングは、移行プロセス初期の重要なステップです。AWS Application Discovery Service では、サーバーの設定データ、使用状況データ、動作データが収集され、お客様に提供されます。これにより、お客様はワークロードを十分に把握することができます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/application-discovery/
オンプレミスサーバーの使用状況、設定やその他のデータを収集するサービスです。AWS Migration Hubと統合されています。
料金は、オンプレミスサーバーのデータ保存のためにプロビジョニング(必要に応じたリソースを調達すること)された容量分のみです。
AWS Database Migration Service
データベースを短期間で安全に AWS に移行できます。移行中でもソースデータベースは完全に利用可能な状態に保たれ、データベースを利用するアプリケーションのダウンタイムを最小限に抑えられます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/dms/
同じデータベース間の移行や異なるデータベースプラットフォーム間の移行もサポートするサービスです。ダウンタイムを最小限に止めるように設計されています。そのため、移行中もデータベースの利用可能です。
料金は、移行中に必要となったリソースに対してかかります。
AWS Server Migration Service
数千のオンプレミスワークロードを従来よりも簡単に、かつ短時間で AWS に移行できるエージェントレスサービスです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/server-migration-service/
簡単に、AWSクラウドへサーバーを移行できるサービスです。オンプレミスのVMware vSphereなどの移行を自動化できます。
移行中に、使用したリソースに対して料金がかかります。
AWS Transfer for SFTP
Secure File Transfer Protocol (SFTP) (別名 Secure Shell (SSH) File Transfer Protocol) を使用して Amazon S3 とファイルを直接転送できる、フルマネージド型サービスです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/sftp/
AWSのSFTPサービスです。STPFを利用したAmazonS3との直接転送ができます。フルマネージドサービスなので、独自でSTPFサーバーの管理が不要となる点もメリットの一つです。
SFTP エンドポイントを使用した回数、SFTP データアップロード、SFTP データダウンロードを元に利用した分の料金がかかります。
AWS Snowball
セキュリティに考慮して設計されたデバイスを使用するペタバイト規模のデータ転送ソリューションで、AWS クラウド内外に大容量データを転送できます。
引用:https://aws.amazon.com/jp/snowball/
ネットワーク経由での移行が難しい大規模データの移行ができるサービスです。snowballへはネットワーク経由で移行をします。snowballへの転送は、コードなどの記述が必要なく利用ができます。
ジョブに対する料金、配送に関して料金などがかかります。
AWS DataSync
オンプレミスストレージと Amazon S3 または Amazon Elastic File System (Amazon EFS) との間のデータの移動を自動化するデータ転送サービスです。
引用:https://aws.amazon.com/jp/datasync/
データの移動を自動化する転送サービスです。オンプレミスシステムとのデータ移動ができるので、煩雑になる作業の軽減ができます。数百万のファイル移動にも利用ができます。
料金は、S3 およびEFS へのコピー、およびそれらからコピーしたデータに対するDataSync 料金が利用した分かかります。
AWSのサービスの一覧のまとめ
AWSのサービスの一覧(コンピューティング、ストレージ、データベース、移行と転送)でした。代表的なES2やS3などはもちろん、新しいサービスも登場しています。クラウドでのデータ管理がより簡単にできるようになります。