
現在のWEBサイトの割合は、HTMLとCSSで構築されたものが、約4割。CMS全体の6割のシェア(日本では8割シェアとも言われる)を占める、WordPressで構築されたものが、約3割である。と言われています。
そんな、WordPress全盛の時代に生き残るために、構築したWEBサイトの高速化は、必要不可欠です。そして、WordPressの高速化のための救世主となるのが、AWS(Amazon Web Service)です。
今回は、「なぜAWSがWordPressを高速化することができるのか?」について、詳しく解説します。
そもそもなぜWordPressを高速化する必要があるのか?
WordPressというサービスは、簡単で便利である反面、定期的な見直しや、改善を怠ると、サイト表示が遅延しやすい性質になっています。その理由を知るためには、まずWordPressの仕組みを知る必要があります。では、まずはじめに、WordPressについて、簡単に説明していきましょう。
WordPressの仕組みを簡単に理解しよう
【WEBサイト制作にのみ特化】
WEBサービスと言っても、様々ありますが、WordPressは基本的に、WEBサイトを作成・カスタムすることが専門分野です。ですから、ブログサイトや、ECサイトなど、集客を目的としたサービスに向いています。ところが、ゲームアプリを開発したり、AIを使って効率化や自動化したり。なんてことには向いていません。どんなWEBサービスを作るのかで、WordPressが必要か否か決まると言えます。
【豊富なプラグインでカスタマイズが簡単、かつ優秀】
たくさんのプラグイン(機能拡張)で、必要な機能を追加して、テーマを着せ替えて、カスタマイズ(仕様変更)していくことが、WordPressの一番の魅力であり、人気の理由です。直感的に、効果を確認しながらサイト制作ができるので、複雑な操作や、知識が必要なく、スピーディーで手軽に、かつ、ハイレベルな仕上がりが実現できます。
ただし、プラグインをつけすぎることで、不必要な記述や、複雑な処理が増え、サイトの表示速度が遅くなる弊害も稀にあります。
WordPressで作成したサイトでも、定期チェックで、問題点を特定し、適切な改善策で、高速化を実現していくことが求められていきます。
続いて、WEBサイトの高速化がなぜ必要なのか?について説明していきましょう。
高速化が必要な理由を理解しよう
5Gの実用化と、普及が目前に迫り、高速化が必須な、このIT時代において、WEBサイトの表示が遅い、重いは致命的だと言えます。Googleのモバイル検索の調査では、このような結果も出ています。
モバイル検索からやってきた生活者が、最初に気にするのは読み込み時間です。 53% のモバイルサイト訪問者が、読み込み時間が 3 秒を超えるモバイルサイトの利用を断念します。 本来見込めた収益の半分が、この一瞬で失われてしまうことになりかねません。
引用:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/articles/search/4-keys-winning-on-search-in-apac/
3秒って脳科学や行動学においても、とても重要な壁なんだそうです。
言われてみると、自分がWEBサイトを検索するときにも当てはまりませんか?
さらに、このように続きます。
これについて最も重要な対策は、問題の洗い出しです。 読み込みに時間がかかっている理由を突き止める前に、サイトのモバイル対応度をテストしてみましょう。
引用:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/articles/search/4-keys-winning-on-search-in-apac/
とあります。
モバイルファーストや、モバイルフレンドリーが重要視される、現在のGoogle検索において、サイトの高速化は必須条件になっています。
特に、WordPressなどのCMSでは、ソフトウェアや、プラグインのアップデートを、適切に行い、常に最新の状態を保つことで、表示遅延を防げる可能性があります。
サイト管理者は、こまめなチェックを行い、ユーザーが快適に閲覧できる環境を、提供していくことが必要です。
※WEBサイトの速度計測に関しては
WEBPAGETEST:https://www.webpagetest.org/
Page Speed Insights:https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/
などで確認することができます。
では次に、WordPressの高速化に、AWSが必要であることを、具体的に説明していくことにしましょう。
AWSでWordPressの高速化ができる理由
ここまで、WordPressの仕組みや、高速化の重要性について紹介してきました。では具体的に、AWSを利用することで、WordPressの高速化が実現できる、その理由をまとめていきます。
【EC2でWordPressを運用する】
AWSの主力製品である、EC2は仮想サーバです。WordPressやデータベース、更新のたびに増え続けるファイルを、クラウド環境で利用することで、物理的な負荷を軽減し、高速化に繋げることができます。もちろんアクセス数や、サイトの規模変更に応じて、ストレージを調整すれば、コスト管理も容易にできます。
【無料サードパーティーツールで高速化したWordPressを運用する】
さらにEC2では、あらかじめWordPressを、高速チューニング化したパッケージ(AMI)が、いくつか準備されているので、選択するだけで、高性能なWordPress環境が利用できます。【Amazon CloudFrontで高速データ転送にも対応】
集客を目的としたWordPress運用サイトでは、大量のアクセスや、高負荷にも耐え得る状況を、想定する必要があります。Amazon CloudFrontは、デジタル配信に最適化した、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)なので、大量アクセス時にも対応できます。以上、AWSとWordPressは、抜群の相性であり、高速化を実現できる最良の選択肢だと言えます。今後も、AWS・WordPressともにさらなる進化を続けていくことでしょう。
【おさらい】AWSでWordPressを高速化するための簡単3ステップ
1.WordPressのサイトの速度を計測する
WEBPAGETESTや、Page Speed Insightsの速度計測ツールを使い、パフォーマンスを確かめ、原因を探る。WEBPAGETEST:https://www.webpagetest.org/
Page Speed Insights:https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/
2.必要なものを残し、不必要なものを処分する
WEBサイトに限らず、膨大なデータや情報を処理するには時間がかかります。出来るだけ不必要な負荷を減らすことで、高速化につながります。WordPressの場合は、プラグインや、ソースコードを見直したり、画像データの容量を工夫することで、対策が可能な場合もあります。最新のプラグインやテーマにしておくなど、アップデートはこまめに行います。
3.AWSでWordPressを運用する
仮想サーバなど、環境をクラウド化することで、高速化につながります。さらに、最適化されたパッケージでWordPressを使用することもできます。高速化したサードパーティツールの主なもの
超高速 WordPress AMI 網元:https://ja.amimoto-ami.com/超⾼速 WordPress 仮想マシン「KUSANAGI for AWS」:https://kusanagi.tokyo/cloud/
大量アクセスにも対応できる、Amazon CloudFrontで、サーバダウンや、速度遅延を未然に防ぐことも可能です。
まとめ
今回は、WordPressで制作したWEBサイトの、高速化にAWSを利用する方法を紹介してきました。AWSに早くから取り組み、成果を上げてきた当社では、皆様のAWSに関連する疑問やご相談、お見積もりを、随時受付けております。AWSの構築・移行だけではなく、コンサルティングや運用・監視とAWSをトータルでサポートし、WEBサービスの最適化を約束いたします。